TESLA E83CCはTELEFUNKENのECC803Sの正確なレプリカです。TELEFUNKENが製造中止後、チェコのTESLA社に製造設備を譲り技術支援をして製造されたもので、特性、数値データ等は全く同じです。その後暫くして TESLAが現在のJJに買われ、JJは当初TESLAブランドで E83CCを出し、一見フレームグリッド風のアノードでしたが内部構造やチューブ形態が異なりコストの掛かっていない全くの別物です。TFK ECC803Sは製造数も少なく、私も音を聞いたことはありませんが、ニューヨークのTUBE MUSEUMやTUBE MAZE等の情報からTESLA E83CCの存在を知り、海外から取り寄せました。現在上杉研究所の初期パワーアンプU・BROS3の初段に使っており、同じTESLAのECC802S(TFK 802S=TFK ECC82の上位にある高信頼管、の正確なレプリカ)、出力管はMOV管の 第2世代たるGOLDLIONのKT88(黒)という構成で楽しんでいます。モニター系のB&WDシリーズで聴くこの球の音は素晴らしく、上杉のプリとの組み合わせでも真空管とは思えないような分解能、バランスです。コストがかかる理由の1つは通常のグリッド=アノードで使われるワイアーの10分の1という細さのワイアーを丁寧に巻いていることです。当時のTFKはこのコストに耐えきれず製造を打ち切りました。 ミニチュア管で1本15万円以上するTFKの803Sを手に入れることは現実的ではありません。 TESLA E83CCは10000時間の耐久性が保証されているため、スペアとしては1本あれば足りると判断し、余剰の数本を今回出品致します。本品はインドの商社から取り寄せたもので、現在でもEーbay USAに私が買った同一の出品者から同じ白箱にデータを貼り付けたものが出ています。ネットで「JACMUSIC Portrait of a tube ECC803S」と検索すると冒頭にJACMUSICのレポートが出てきますので、(英文ですがアノードの構造や類似品の球との見分け方等記載あり)よくお読みになってご検討ください。TFKのデータシートから判断し、かつ私が未使用のため、本品はNOS管とさせていただきました。チェコスロバキア軍の軍用としての交差剣マークもついております。